2×4工法・次世代省エネ
2×4工法のご説明や次世代省エネルギー基準について。
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2×4工法とは
2×4とは、住宅を建てる工法の名前です。
ルーツは19世紀の北米で、2インチ×4インチの木材が多く使われていたため、2×4(ツーバイフォー)と呼ばれるようになりました。
現在ではアメリカ、カナダの木造住宅の90%以上が2×4工法であり、ヨーロッパをはじめ世界各国に普及しています。
日本でも、札幌の時計台が2×4の原型となる工法で建てられています。
線ではなく面、だから強い
日本では、まず柱や梁といった"線"で家の骨組みをつくってから、壁や天井をつくっていく軸組工法が主流でした。
それに対し、2×4工法では床・壁・天井がはじめから"面"としてつくられ、その面で6面体をつくるように家をカタチづくります。
だから、地震や台風などの外力を面全体で受け止めることができ、抜群の強さを発揮します。さらに気密性や断熱性など2×4住宅が備えている優れた特長は、この面構造が基本となって実現されています。
耐震性・耐風性
鉄骨住宅よりも揺れに強い
鉄骨住宅よりも揺れに強い
数ある建築工法の中でも、優れた耐震性を持つことで知られる2×4。
床、壁、天井が6面一体になっているので、揺れを面全体で受け止めることができ、鉄骨軸組工法で建てられた住宅などに比べても地震に対して抜群の強さを発揮します。また、地震ばかりでなく、2×4は台風や竜巻による強風に対しても優れた強度を発揮します。
揺れを面全体で受け止める2×4住宅
2×4工法の特性を確かめるために、2×4住宅と従来鉄骨軸組工法による住宅にそれぞれの建物の重さに比例した力を加えて、
その伝わり方を比較。色が黄・赤に近いほど負荷が大きいことを示しています。
■従来鉄骨軸組工法
加えた力が柱や接合部などに集中。部分的に負担がかかりやすい構造であることがわかります。
■ツーバーフォー工法
枠組みされた木部材と構造用合板が「面」となって揺れの力を受け止め、分散・吸収していることがわかります。
阪神淡路大震災でも強さを証明
世界でも有数の地震国、日本。1995年の阪神淡路大震災では震度7という激震に加え、大都市直下で
発生した地震であったため、全壊が約10万1000棟、半壊を含めた一部損壊が約8万9000棟以上という大打撃を受けました。
調査の結果、被災地の2×4住宅のうち96.8%が補修をしないでも居住可能な状態であることが分かりました。阪神淡路大震災で亡くなった方の約9割が建物の倒壊による犠牲者であったことを 考えると、安心と安全は耐震性に優れた家から生れると言えるでしょう。
【写真】建設省建築研究所で行われた3階建て2×4住宅の実物大耐震実験(1987年)
環境配慮
地球に優しい木造
天然資源の採集から廃棄するまでの環境への影響を調査・分析したところ、木造に比べ鉄骨造は1.42倍、コンクリート造は1.67倍の大気汚染物質を発生することが分かりました。
また、水質汚染についてもコンクリート造は1.9倍、鉄骨造はじつに120倍もの汚染物質を発生することが分かっています。
【画像・上】
建築構造別炭素発生量の試算例(木材の炭素)
資源調査会編:ライフサイクルエネルギーに関する調査研究
衣・食・住のライフサイクルエネルギー、科学技術庁資源調査所
1979年4月より
【画像・下】
建資料 : カナダ木材協議会(CWC)
自然のサイクルにそって
木質材料は、素材→製材→板→削片→繊維→木紛 →炭というようにカスケード(滝)型に段階を踏み、最後には燃料、あるいは焼却されて大気に戻ります。
生態系のサイクルの中で活用され、自然の中にまた帰っていくのです。
耐火性
木は火に強い、という事実
木は火に弱いというイメージがあります。しかし、ある程度の太さや厚さがある木材は燃えると表面が焦げて炭化層をつくり、火が内部に入らないようにします。逆に、火に強いイメージがある鉄は550℃を超えると急速に柔らかくなって変形してしまい、住宅の骨組みが崩れ落ちる原因になります。火災では 700~950℃にまで温度が上がりますので、木は鉄より火災に強いとも言えるでしょう。
【木材と鉄骨の耐火比較】
実験内容:常温での強度が同一の木材と鉄骨を選択し使用。
木材は構造材として使われる通常のツーバイテン材2枚重ね。
鉄骨はリップみぞ形鋼(150×75×20m/m、厚さ3.2m/m)。
それぞれに500kgの荷重をかけ、約1000℃まで加熱。
家を守るための様々な工夫
2×4工法ではすべての天井や壁の室内側に、厚さ12.5mm以上の石こうボードが使われています。
この石こうボードには結晶水が含まれており、炎に触れると約25分もの間、水蒸気を放出し、発火点 (約450℃)に達する時間を大きく遅らせます。
また、床や壁の内部に埋め込まれている断熱材、火の通り道をシャットアウトするファイヤーストップ構造など火から家を守るために様々が工夫が施されています。
※木材の発火点
木材は直接炎にあたった場合は約260℃、直接炎があたらない場合は約450℃で発火。
2×4工法では石こうボード等の使用により直接炎が構造材にあたることを防ぎ、木造住宅でありながら高い耐火性を実現している。
ツーバイフォー住宅の耐火性
【ツーバイフォー工法建物による主な実大火災実験の推移】
| 実施年月 | 実験主体 | 実験建物概要 | 実験結果等 |
|---|---|---|---|
| 昭和53年 12月 |
当協会 住宅公団 |
小屋裏利用3階建 連続建実大試作建物 |
各室防火構造の威力を発揮。各室の火盛りは点火室(1階)が11分30秒、2階(点火室直上)は46分頃、3階小屋裏で77分頃という結果となる。住宅金融公庫の融資区分における「省令簡易耐火」に昇格(昭和57年)。 |
| 昭和62年 11月 |
当協会 建築研究所 |
総3階建実大試作建物 | 1室の可燃物が燃焼の盛期に至るまでの実験を行い、各居室への火災拡大性状等を検証。20分後に点火室(1階)の可燃物が燃えつき鎮火状態に、73分後に消火、その時点で3階の一部と小屋裏には延焼せず。建築基準法の一部改正により、準防火地域内での3階建(500m2以下)専用住宅等の許可(昭和62年)。 |
| 平成3年 12月 |
木造3階建 共同住宅等 開発委員会 |
総3階建共同住宅 実大試作建物 |
地震後の建物の防火性能の検証が目的。予め建物を変形(震度6相当)させた後 点火。60分を経過した時点で、2階及び隣戸への類焼はなし。 防火・準防火地域外の大規模木造3階建共同住宅の一般化(3,000m2以下)に 道を開く(平成5年)。 |
| 平成8年 3月 |
建築研究所 | 総3階建共同住宅 実大試作建物 (2×4住宅)及び 延焼危険評価用建物 (実験建物= 在来軸組木造2階建・ 木質系プレハブ階建) |
市街地火災の延焼性状の検証が目的。外部から木3共に延焼、さらに隣接建物への延焼の危険性について実験。木3共が倒壊するまで3時間を要し、その時点での延焼危険評価用建物(隣棟間隔は4.5m)への延焼は軽微なものに止どまる。建築基準法の一部改正により、準防火地域内での3階建(1,500m2以下)共同住宅等の許可(平成10年)。 |
【データで見る耐火性】
隣家で火災が発生した場合、外壁の表面温度は 800℃以上になるといわれている。
これほどの高温にさらされてもツーバイフォーは、その優れた耐火性を発揮するのだ。
また、内部火災においては、外壁の室内側表面温度は100℃未満といわれている。
ツーバイフォーの高気密の構造によって、窓やドアを閉めておけば、新しい酸素が供給されず、火はほとんど燃え広がらない。
この耐火性によってツーバイフォー住宅はそれ自身だけでなく、周囲への被害をも防止できるのだ。